表現技術検定(建設ICT) 初級編「建設ICT概論」10/26(金)開催!

●表現技術検定とは
日本では平成28年度より第5期科学技術基本計画の5カ年計画が実施されており、「第4次産業革命」(IoT時代のものづくり)と銘打って、イノベーションを巡る熾烈な国際競争に打ち勝つための方向性が政府より示されています。表技協ではこのような背景のもと、当協会の基本方針である「最先端表現技術に関連する人材育成・社会への貢献」を実現すべく、企業や技術者がICT等をベースにイノベーションの担い手となるモチベーションを提供することを目的として、学習用テキストの構築、研修および達成程度の目安としての「表現技術検定」を企画いたしました。

「第4次産業革命」「超スマート社会」の実現に向けて政府が先導するこれらの方向性に対応して、各省庁による施策が示されています。この中で今回は、国土交通省が推進するi-Constructionをベースとして、IoTやスマートインフラ実現、情報化施工・維持管理など、当協会でも主体的に推進している3DVRの活用による効率化や高度化が大いに期待される「建設ICT」を対象分野とした検定を実施いたします。

講習内容・テキストおよび試験問題は、関連の基礎知識や具体的な事例から専門的な方法論・提案手法までを網羅しており、一通り受講することで次のような項目が達成できます(修了者には認定証を授与)。今回は初級を想定していますが、今後は指導者・管理者を想定した中級・上級や、「まちづくり」に関する検定も予定しております。ぜひともご活用ください。

●表現技術検定(建設ICT)の達成指標
1.建設ICT概論を通して今後重要となる「労働生産性向上策」の提案・実現ができる
2.多様な事例を通して建設ICT利活用の具体的なポイントが体得できる
3.建設ICTの一般常識から専門的な方法論まで、建設プロセスを網羅した知識を習得
4.発注者/受注者など立場の違いを超えたコミュニケーションの基礎を習得できる


開催概要

検定名 表現技術検定(建設ICT) 初級編「建設ICT概論」

全国土木施工管理技士会連合会 継続学習制度(CPDS)(CPDS認定単位として6ユニットを取得可能)
土木学会 継続教育(CPD)制度(自己学習としてCPD=0.5×講習時間を登録可能)
対象 建設分野(新入社員、中堅社員、管理職者)のすべての方および、建設ICT、i-Construction に関心をお持ちの方
日時 2018年10月26日(金)9:30~16:30
場所 東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟21F 株式会社フォーラムエイト セミナールーム
持ち物 受講票、写真付き身分証明書、筆記用具
※昼食は各自でご準備ください。
申込方法 下記申込フォームからお申込みください。

申込締切:2018年10月19日(金)※定員50名に達し次第締め切らせていただきます。
受講料 12,000円(検定証発行手数料込み、税込)
※受講料は検定当日のお支払いも可能です。お振込みの場合は、10/19(金)までにお振込み願います。
ご入金後の返金は致しかねますのでご承知おきください。
受講料振込先(振込手数料はご負担願います)
 銀行名:  三井住友銀行 目黒支店
 口座番号: 普通 7211916
 口座名義: (財) 最先端表現技術利用推進協会
または
 郵便振替: 品川インターシティ郵便局
 記号番号: 10150-27962431
 加入者名: (財) 最先端表現技術利用推進協会

講習・検定内容 ※講習受講、検定合格で検定証を授与します。

表現技術検定試験委員会委員
・朝日理登氏(中日本ロード・メンテナンス東京株式会社 代表取締役社長)
・杉浦伸哉氏(株式会社大林組 生産技術本部 先端技術企画部 技術第二課長)
・矢吹信喜氏(大阪大学大学院工学研究科 教授)

ガイダンス 9:30~9:50 表技協事務局
講習1
基礎知識
9:50~10:50 (1)情報技術
(2)情報通信技術
(3)表現技術
(4 )建設ICT
・情報技術とは
・情報通信技術の発展と展開
・表現技術の変遷
・建設ICT推進の背景
休憩 10:50~11:00
講習2
超スマート社会
11:00~12:00 (1)スマートインフラ
(2)スマートモビリティ
(3)スマートものづくり
・スマートインフラに関する基本的知識
・インフラアセットマネジメントの効率化
・道路交通システムに関する知識・IoT
・ビッグデータ解析、数理科学、AI
昼食 12:00~13:00 ※昼食は各自でご準備ください
講習3
建設の情報化施工
13:00~14:30 (1)CIM
(2)MC・MG
(3)TS・CNSS
(4)総合管理技術(CPS)
・CIMの本質
・MC・MGの変遷と今後
・建設ICTの本質とTS・GNSS
・クラウドと現場管理の連携
・フロントローディングの本質
・現場調査・安全・環境管理対策
休憩 14:30~14:40
講習4
建設ICTに向けた
・施工管理要領
・マニュアル
・検査要領
14:40~15:30 (1)土工関係
(2)舗装関係
(3)施工管理一般
(4)検査要領
・TSを用いた出来形管理要領(土エ編)
・TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理要領
・TSを用いた出来形管理要領(舗装工事編)
・施工管理データを搭載したTS
・TSを用いた出来形管理の監督・検査要綱
(河川土工編/道路土工編/舗装工事編)
休憩 15:30~15:40
演習 15:40~16:30 講習内容についての検定を実施
表現技術検定 講習テキスト(建設ICT編)目次
はじめに

第1章 概説

  1. 緒論
  2. 建設ICTのはじまり
  3. 情報化施工への流れ
  4. 建設ロボット

第2章 国土交通省の取り組み

  1. 施工管理要領やマニュアルの整備
  2. 施工管理手法及び規格値
  3. 三次元設計データの扱い
  4. 委員会等
    (1) i-Construction委員会
    (2) i-Construction推進コンソーシアム
    (3) 情報化施工推進会議
    (4) ICT導入協議会
    (5) 建設ロボットと技術に関する懇談会

第3章 情報化施工

  1. はじめに
  2. 調査・設計・施工との連携(CIM)
    (1) ICT土工の概要
    (2) 3次元起工測量
    (3) 3次元設計データ作成
    (4) ICT建機による施工
  3. マシンコントロール/マシンガイダンス技術(MC・MG)
    (1) マシンコントロール(MC)技術の概要
    (2) マシンガイダンス(MG)技術の概要
  4. ICTを用いた情報管理技術
    (1) 概 要
    (2) 締固め管理技術(TS・GNSS)
    (3) 出来形管理技術
    (4) 盛土巻出し厚さ管理技術
    (5) 温度管理技術
  5. 第3章での用語

第4章 これからの情報技術に求められるもの

  1. 自然災害への対応
    (1) 津波災害への対応
    (2) 風水害への対応
      1) 国の風水害(土砂災害)対策
      2) 風水害による具体的な災害と対応
      3) 洪水への対応
  2. 調査・設計・施工との連携(CIM)
    (3) 雪害への対応
      1) 降雪分布予測
      2) 積雪変質の予測に関する研究
      3) 災害発生機構のモデル化に関する研究
      4) 雪氷災害予測システムの開発
  3. ロボット技術
    (1) はじめに
    (2) 無人化施工
    (3) 次世代社会インフラ用ロボット
  4. 第4章の用語

今後の検定ラインナップについて

検定レベルおよび内容
今回の「建設ICT概論」は初級に相当する内容を想定していますが、新人教育などに携わる指導者、管理者の方々にも活用いただけるものとなっています。また、初級に続いて2019年には中級、2020年には上級の講座・検定を順次スタートする予定です。

第二弾「表現技術検定(まちづくり)」を2019年に実施
表現技術検定は2つの部門で構成されています。第一弾の「建設ICT」は、まちづくりにおけるハード面に相当する「計画・管理」、「設計・施工」に対応。第二弾としては、まちづくりのソフト面に相当する「アセスメント(環境・安全)」、「対話・協議」に該当する内容として、VR技術を活用したまちづくりを担う人材の育成を目的とした「表現技術検定(まちづくり)」を2019年に予定しています。
・建設ICT部門(情報化施工、i-Constructionに関するもの)
・まちづくり部門(合意形成、アセスメント、アーカイブ等に関するもの)
この2つの部門は密接にかかわりあっています。まちづくり部門での実践には、建設ICT部門で構築されたデータやシステムを利用する必要があるからです。
そこで、本テキストでは、まちづくり部門に求められるスキルを学びつつ、建設ICTに関する基礎的な知識が習得できるようにしました。

まちづくりに最先端表現技術を取込む意義と効果
自然災害で地域に甚大な被害が発生したとき、大きな構造物が建てられて地域の景観や交通が一変してしまったとき、「こうなる前にある程度のシミュレーションと対策はできなかったのだろうか?」と誰もが思います。
開発計画を平面図や立面図、模型などで示されたとき、イメージパースをスライドで見せられたとき、「自分の家からはどう見えるのだろうか」「ちょっとだけ向きを変えたらどうなるんだろうか」などと思うのは当然のことです。
地下にあって見えない構造物(地下鉄や上下水道など)、昔あった建物やまちなみ、子どもが考えた突拍子もない建物、そんなものが実際に見えたら思ったことはありませんか。
ICTは、完全ではなくても、人が想像することを手助けすることができます。手助けとなるためには、ICTと人の思いとをつなぎ、人と人の対話を容易にするファシリテーターの存在が必要です。対話が容易になれば、理解が容易になり、そして何をしたらいいかという行動が容易になります。
残念ながら、まちづくりの現状は、与えられた案を理解させることにとどまっていて、一緒に案をつくるような取組みは多くありません。ICTを利用した最先端表現技術は、代替案の検討を含め、創造的なまちづくりへの住民参加を可能にします。
最先端表現技術を利用したまちづくりのファシリテーションは、現状においては活躍する場は多くありませんが、建設分野でのICT導入が進む中、近い将来はこれが常識になると考えて間違いありません。
そのパイオニアを育成するのが、表現技術検定まちづくり部門です。

まちづくり検定構成内容(予定)
●基礎編:まちづくりに関係する行政担当者や住民などで、特にICTに対する関心がなくても、なんとなく知っているかもしれない用語を中心に話題と出題例を提供します。
●ICTを活用したまちづくりファシリテーション:まちづくり分野におけるファシリテーションの意義や心得を踏まえた上で、ファシリテーションにICTを活用する利点や留意点を紹介します。
・VR等を利用したファシリテーションの利点
・VR等を利用する上での留意点
●実践事例紹介:まちづくり分野のファシリテーションにおいVR等の利用推進が期待されるジャンルでの実践事例を紹介します。
・都市開発・地域開発
・環境アセスメント
・リスク・コミュニケーション
・まちづくりアーカイブ
・まちづくりイベント
主催・お問い合わせ先

一般財団法人最先端表現技術利用推進協会
State of the Art Technologies Expression Association
Tel.03-6711-1955 FAX.03-6894-3888
mail: info@soatassoc.org  http://soatassoc.org/