円融寺プロジェクションマッピング奉納に伴う「自主簡易アセスメント」実施報告

円融寺プロジェクションマッピング奉納に伴う
自主簡易アセス報告について

イベント当日スタッフによる現場点検の様子

円融寺プロジェクションマッピングの参拝客は年々増えており2016年開催時には事前のマスコミ
報道もあって約2,000人もの来場者がありました。

このため今回は主催者側より依頼を受け、「表技協」と「NPO地域づくり工房」が手を組み
騒音対策等の立案・評価に関する、自主簡易アセスが実施されました。
アセスでは次のような取り組みを行いました。
円融寺プロジェクションマッピング自主簡易アセス実施報告書

    • 活動実績
2017年10月 「円融寺PM自主簡易アセス実施計画書」作成
2017年12月 「騒音対策事前配慮書」作成
2018年1月 「円融寺PM自主簡易アセスメント報告書」作成

計画の目的は毎年恒例となった円融寺PM奉納に際して、近隣への環境の質を高めるため
「事前配慮計画」を策定しその実施状況について検証を行う物です。

そして「事前配慮計画」に応じた「騒音対策事前配慮書」を作成し、目黒区の関連自治体などに提出。
その後、円融寺近隣地域にアンケートを配布し、調査を実施しました。
「騒音対策事前配慮書」の主な内容は「環境確保条例」に則った、以下の5点となります。

【対策】
① 時間の制限 … 前年より投影回数を減らし午後11時に投影終了。
② 音量の制限 … 当日リハーサルで測定器を用いて音量試験を行い条例レベルを上回らないよう調整。
③ 拡声器の設置場所 … 仁王門方面へ向けていた拡声器2台を旧庫裏、庭園、小学校校舎方向に設置。
(図A)
④ 拡器の角度 … 拡声器の高さを2mほど上げ、やや下方向へ向ける事で拡散を抑える。
(図B)
⑤ 選曲 … 周囲と調和する静寂な選曲・有意味音のある曲を使用しない。

(図A)

拡声器の設置方向を調整
(図B)

拡声器の設置高さと角度を調整

「騒音対策事前配慮書」を作成する事で、イベント当日の警備にも地元自治体や警察等と
連携をとる事が可能となり、事故のない安全なイベント運営へと大きくつながりました。

観客誘導プランの策定支援に取り組み

表技協では今回の調査をより有効に利活用するため、株式会社フォーラムエイトの協力を得て
観客誘導の策定プランに取り組みました。

夜間・狭所に多様な年齢層が集中した場合の避難経路や災害対策調査を実施した周辺環境も
含めたVR空間を3次元モデル化。そして3Dプリンタで出力し、投影シミュレーションを
行う事で、さまざまな事前検討も可能となります。